栃木県の観光名所と聞くと、真っ先に思い浮かべるのが徳川家康を祀った日光東照宮。
しかし、それ以外にも栃木には観光名所が多くあります。
今回はその中でもここ数年で注目集めている「大谷資料館」をご紹介したいと思います。
2017年、世界各国の外国人が日本の魅力的な「モノ」や「コト」を認定する「クールジャパンアワード」に選ばれた大谷資料館。
まるで古代神殿のような地下採掘場跡地は映画やミュージックビデオのロケ地としても使用されており、日本の建築を支えた大谷石の歴史と幻想的な空間を楽しめます。
宇都宮駅
羽田空港国際線ビルから電車で2時間20分(料金:2,570円)
大谷資料館とは?
大谷資料館について説明する前に、まずは大谷石(おおやいし)についてご説明したいと思います。
大谷石の説明なくして、大谷資料館は語れません。
日本人でも建築に詳しくなければ、あまり耳馴染みのない言葉「大谷石」
この石は栃木県宇都宮市の大谷町付近で採掘される石材で、柔らかく加工がしやすいことから、古くから外壁などに用いられてきました。
その採掘場の跡地に出来たのが、大谷資料館です。
ここでは大正から昭和にかけて日本の建築文化を支えてきた大谷石の歴史とその採掘場跡を見ることができます。
宇都宮駅から約20分の位置にある大谷資料館
JR宇都宮駅からバスに乗ること約20分。
町中を離れ、岩山に囲まれた場所にある大谷資料館はあります。
建物自体はさほど大きくありませんが、坑内の入口から中に入ると地下へと続く長い階段が。
この地下には当時の石切り職人たちが掘り抜いた巨大な空間が広がります。
その広さはおよそ2万平方メートル、深さは最も深いところでは地下60mもあり、野球ドームがまるまる1つ入ってしまうほどです。
まるで古代神殿のような地下空間
坑内入口から階段を下ると、そこはまるで古代神殿のような巨大な空間が広がります。
地上からは想像できない、その広さにあなたもきっと驚くはずです。
また地下のため、採掘場の中は地上よりもはるかに涼しく、夏でも気温は10度~13度ほど。
公式HPにはその日の採掘場内の気温が発表されているので、行く際には一度チェックしておいた方がいいかもしれません。
石切り職人のたちの手で掘られたこの空間は壁にその跡がしっかりと刻まれており、当時の様子がありありと伝わります。
また、その幻想的な空間を生かして映画やミュージックビデオでロケ地として利用され、また様々なイベントも行われています。
こちらは華道家・假屋崎省吾さんのアート作品の生け花。
石と花と光のコラボが幻想的なこの空間をより神秘的に見せてくれます。
あの有名なシャンパン、ドンペリニヨンのレセプションで使用された際の名残も。
なんだかRPGゲームの世界に迷い込んでしまったような雰囲気があります。
大谷資料館
栃木県宇都宮市大谷町909
028-652-1232
4月~11月9:00〜17:00 (最終入館16:30まで)
12月~3月9:30〜16:30 (最終入館16:00まで)
4月~11月無休
12月~3月毎週火曜日休館(火曜日が祭日の場合翌日休館)
年末・年始 12月25日~1月1日休館
大人800円 子供400円
http://www.oya909.co.jp
日本の建築文化を支えた大谷石の歴史と幻想的な空間を体験できる!
地下空間でその迫力に圧倒されたあとは地上の資料館を見学してみてください。
どのようにして巨大な地下空間で出来ていったのか、大谷石の歴史や採掘方法の移り変わり、実際に使われた器具などを見る事が出来ます。
実際に採掘場を見た後に展示や資料を見る事で、より理解が深まり楽しいはずです。
展示を見た後には外にあるカフェでひとやすみ。
歩き回り少し疲れた体を休めて、地下採掘場のすごさについて一緒に行った人と語り合うのもいいですね!
非日常のアートな空間
非日常体験が気軽に味わえ、カメラ映えする施設でもあるので、カメラ好きな人は一度行ってみる事をお勧めします。
是非、栃木に来た際は日光東照宮だけでなく大谷資料館まで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。