長い無機質な廊下に等間隔に並べられた色彩豊かな作品たち。一見、美術館かと思うようなこの建物、実は京都にあるホテルなんです。
京都といえば、お寺や神社、古い街並みを想像する方がほとんどでしょう。実際に、京都を訪れる観光客の多くは伝統的な日本の風景を目的に旅行をしています。
ですが、その一方で京都は、古い考えにとらわれず最先端の技術や試みに寛容な土地でもあります。その古さと新しさの融合こそが京都の本当の魅力だと私は感じています。
日本には、「温故知新(おんこちしん)」という言葉があります。古いものを研究し、そこからまた新しい事を発見するという意味です。私の京都のイメージはまさにこの言葉がピッタリ。
伝統的な京都も素敵ですが、今回は新しいアートな京都をご紹介したいと思います。
アートなホテル、アンテルーム京都
京都駅の南側に位置するホテルアンテルーム京都は、もともと学生寮だった建物をリノベーションして作られた、ホテル&アパートメントです。
ホテルだけでなく、ここに住んでいる人もいるなんて面白いですよね。
オシャレなホテルとして見れば「非日常」であり、アパートメントへ帰る人にとっては「日常」でもある。その2つがうまく共存しているところに大きな魅力を感じました。
大きなオブジェがお出迎え
エントランスを入ると、目の前には大きなオブジェが!
壁にもアーティストの作品が並べられていて、広いロビーはまるで美術館のよう。こちらに展示されている作品は定期的に変わるので、次に訪れた時にはまた違った作品に出合える楽しみもあります。
さまざまなテイストが混ざり合う廊下
客室まで続く廊下にも絵画や写真がズラリと並び、その横にはオシャレなラウンジもあります。
その一方で、天井は配線がむきだしになっていて、倉庫や工場のような雰囲気もあります。ホテルであり、美術館でもあり、倉庫のようでもある。
本当に自分が今、どこにいるのかがわからなくなるような不思議な感覚に陥ります。
1Fのエントランスフロアだけでなく、6Fまでのすべてのフロアに作品が展示されています。
あなたのお気に入りの作品が、きっと見つかるはずです。
アーティストがデザインした客室
そして、客室がこちらです。ホテルアンテルーム京都のいくつかの部屋は、アーティストがデザインした特別ルームになっています。
今回私が泊まったお部屋は、京都造形大学の教授もつとめるヤノベケンジ氏がデザインしたコンセプトルームです。メタリックなスツールと照明がとても印象的でクールなお部屋。
この他にも、世界的に有名なフォトグラファー「蜷川 実花(にながわ みか)」や、現代美術家「名和 晃平(なわ こうへい)」など有名アーティストによるデザインのお部屋があります。
コンセプトルームは早い者勝ちなので、お目当てのアーティストのお部屋に泊まりたいという方は早めの予約をおすすめします。
バーでゆったりと過ごす夜
オシャレホテルには、バーは必須ですよね。
アートに囲まれた開放的なバーラウンジはお酒の種類も多く、ちょっと大人な京都の夜を楽しむにはおすすめです。
私もやっと、ウイスキーが似合うお年頃になりました(笑)
毎日変わる朝食メニュー
こだわりの朝食は毎日メニューが変わるので、連泊しても飽きることがありません。サンドイッチやクロワッサン、パイなどが選べ、スムージーや新鮮なサラダも用意されています。
ヨーグルトにトッピングするのは、自家製のジャムというところからもこだわりが感じられますよね。日替わりのスープも絶品です。
1日の始まりはおいしい朝食から
アンテルーム京都では、こだわりの朝食もセールスポイントの1つです。
オシャレなカフェのような居心地のいいレストランでの朝食は、素敵な1日のはじまりにピッタリ。
おいしいご飯をお腹いっぱい食べたら、さぁ、京都観光へ出かけましょう!
アートを感じながら楽しむ京都旅行
ホテルアンテルーム京都レポート、いかがでしたか?
このホテルは、金閣寺や清水寺などの観光地とは駅をはさんで反対方向にあるため、立地場所としては便利とは言えません。さらに、せっかく京都へ行くなら、京都の古くからの建物「町家(まちや)」に泊まってみたいと思う方もいらっしゃるかと思います。
ですが、古い街並みだけじゃない京都を味わっていただける刺激的なホテルなので、面白い体験がしてみたいという方は、ぜひアンテルーム京都に泊まってみてはいかがでしょうか。
ホテルアンテルーム京都
京都府京都市南区東九条明田町7番
075-681-5656
シングルルーム¥7,200~
京都駅八条東口から徒歩15分
https://hotel-anteroom.com/